輪西駅の信号を山側に入ってちょっと行ったところに、ごく普通な風貌のお店を構えている「間嶋豆腐店」は、今年(令和2年)で104歳。大正5年から続く100年企業なのだ。
あの天勝よりも年上のオトーフとはどんなものなのか、興味はあったけどなかなか輪西で探す機会がなかったのだが、縁あって5代目とご挨拶する機会があったので、この年末の湯豆腐とすべく満を持して訪問したぞ。
※googleストリートビュー借用
ガラリと引き戸を開けると即・時間跳躍のジツ(術)に絡め取られたぞ。なんてこった。これが大正レトロか、すてきだ。
▲奥にいるのが5代目
なんでもこの間嶋豆腐店は昔ながらの薪で豆を炊いているそうで、この作り方は今や全国の豆腐店の2%でしか見られないのだそう。2%のうちの1つ、見たぞ!
レンガ造りの炉から漏れる薪の熱と香りがたまらん。かなりの薪の消費量、どうやって調達しているのかなと思い先日聞いてみたら、廃材屋さんからまとめてドンと届くのだそう。多いときは一度に4tトラック一杯分届くこともあるらしく、そのときは流石に置き場に悩むとか。
▲きれいだ、補修まできれいだ
▲薪で炊かれたプンプンなお豆たちを
▲隣の搾りマシン(これも昔からのマシン)でギュギュギュっとやると
▲豆乳出るのは必定である
「昔ながら」がなんで少なくなったのか?そりゃあもちろん面倒だから。
その面倒を惜しまず作られるものは、手間賃分が高いのは当然。
なんでも「昔ながら」に拘るのはナンセンスだし、手間をかければおいしいというわけではないと思うけど、ここの豆腐がおいしいことは僕の舌によると確からしいのだ。
▲がんもには北斗市の知人農家が作る長芋が使われている
▲百年てネーミングもいいもんなー
ちなみにスーパーの豆腐に慣れてると一丁760円はやりすぎだろ!と感じると思うが、間嶋豆腐店は一丁がでかいのだ。体積にするとよく見るスーパーの豆腐の3倍くらいあると思うぜ。
▲コンビニのホットスナックのように並ぶあげたち
▲お土産にどうぞ
撮り忘れたけど、オトーフは木の皮にくるまれて少量の水に浸かっている。そのままだとどんどん豆腐の水分が出ていくので、おうちに帰ったらできるだけ早くボウルなりタッパーなりに移すと良いそうだぞ。
木綿豆腐専門なのだけどもすごく目が詰まった食べごたえのある豆腐で、チーズ感すら漂うしっかりとした口の中での存在感は一度体験してみる価値あり。5代目によれば、フランスだかイタリアだかのシェフは、あえて水を抜いて料理に使っていたそうだぞ。やってみるといいだぞ!
てゆうか百年豆腐しか食べたこと無いから普通の豆腐も買ってみよう。
■間嶋豆腐店

住所/室蘭市輪西町1丁目12番7号
TEL/0143-44-4371
営業時間/要確認
定休日/日曜
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